クライアントのモチベーションを上げるには? そんな時に使ってほしいWill,Must,Canのフレームワーク(後編)

ACEAジャパン認定コーチ 清水大輔こんにちは、ACEAジャパン認定コーチの清水です。
歴史的な寒波は過ぎたようですが、早く温かくならないかなぁと思っている今日この頃です。皆さんがお読みになってる場所では、いかがでしょうか?

さて、前回のブログで「Will、Must、Can」というフレームワークが、モチベーションに関するコーチングで役に立つということをご紹介しました。(日本語に言い換えると、「やりたい、やらなければ、できそうだ」)
今回はその、「Will」、「Must」、「Can」、それぞれがコーチングの中でどのように扱われるのか具体例も交えて説明していきたいと思います。

「Will-やりたい」

「Will-やりたい」は分かりやすいですね。やりたいことは放っておいてもやります。
前回のブログにも書きましたが、止めても止めてもやりたいようにやる幼児を見ると、不屈のモチベーションを感じずにはいられません。そして、その源泉は「やりたい」なのです。

具体的にはコーチングセッションでクライアントはどのように「やりたい」と感じるようになるのでしょうか?
様々なパターンが考えられますが、例えば、自分の仕事にどんな意味があるか様々な視点で見てもらうことで、クライアント自身が自分の仕事の意義を発見して、自分の仕事に誇りを感じ「やりたい」となるケースなどがあります。

「Must-やらなければ」

「Must-やらなければ」いけないというと、追われているタスクの締め切りを思い浮かべて、いわゆる火事場のバカ力のことか?と思う人もいるかもしれません。もちろん、そのような締め切り効果は活用するべきですが、「やらなければ」とはそれだけではありません。

むしろコーチングを通して、本来持つべき責任感や健全な危機感を持てるようになると、健康的に「やらなければ」と思えます。例えば、目をそらしている(とコーチが感じる)ことについて、クライアントにやらないリスクを検討してもらいます。そのプロセスを通して、クライアントが「やらないリスク」を実感すると、「やらなければ」となり今までとは違った行動に移せるようになります。

「Can-できそうだ」

誰でも、「Can-できそうだ」と感じられなければ、やる気もでません。意識的・無意識的を問わず、「これはムリ」と感じればモチベーションは阻害されます。もちろん、能力や環境などで本当にできないこともありますが、できないと思っているだけということも多いものです。
その場合、課題をこれならできそうだできると思える単位までブレークダウンするのを助けたり、どうすれば(どんな助けがあれば)できるかできている人はどうしているかなどを考えてもらうことで、「できそうだ」というイメージをつかめるように支援することができるかもしれません。

「やれそうだ」については、もう一つポイントがあります。それは、時間です。今はできないけど、できるようになればいいという視点です。特に、クライアントが成長の壁に当たっている時は「やれそうだ」という自己信頼を見失いがちになります。
成長は、植物のように土の中で長い時期を過ごし、ある時、グンと伸びるものですから、クライアントに自分が成長のどの季節にいるのかを広い視野から見られるようにコーチが支援すれば、冬の時期にモチベーションを失わないように助けることができるかもしれません。

まとめ

さて今日は、モチベーションに関するフレームワーク「Will、Must、Can」について書きました。各項目で紹介した例はすべて一例にすぎませんし、コーチングに、こうすればうまくいくという方法はありませんが、定番のフレームワークを知っていることが、皆さんのコーチングの質を上げる助けになればと思いご紹介しました。

最後まで、お読み頂き、有難うございました。


ご一緒に、効果的なコーチになっていきましょう!

投稿者: 清水 大輔

清水 大輔 (しみず・だいすけ) ACEAジャパン認定コーチ。

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