コーチングに求められる主要な目的のひとつは、
「自己成長」あるいは「自己変革」です。
具体的なトピックは様々であっても、
「変わりたい」という願いを心に抱いていることが多いのです。
自分を変えるために、人は何をできるでしょうか?
もちろん、多種多様な方法があるわけですが、
その中から3つほどご紹介したいと思います。
1.自分自身を知る
自分を変えるために何ができるか、
まずは、自分自身を知ることです。
自分を知らなければ、何をどう変えるのかが決まりません。
しかし、意外と自分を知らないままで「変わりたい」と
願っているケースは多いのです。
たとえば、
「自分は仕事が遅い」と思っている人はたくさんいます。
どれぐらい遅いのですかと尋ねると、
正確には分からないが、
とにかく仕事が遅れているんだと言われます。
何のベンチマークもなければ、
何をどのぐらい早くするかを考えることができないので、
こういう場合は、
「では2週間ほど、どんな仕事に何分かけたかを記録してください」と、
お願いするようにしています。
このようにしてもらうと、
これまた意外なことにほとんどの人は、
「自分は仕事がおそいわけではなかった」と言われます。
そして、
所要時間の見積もりが甘かったとか、
スケジュールに無理があったとか、
順序がめちゃくちゃだったとか、
自分の仕事でないことを手伝ってしまっていた、
等の発見をします。
その結果、
自分をどのように変えたらよいのかが、
よりはっきりと見えてくるのです。
まずは自分の現状をぼんやりしたものから
明確な事実に置き換えていく、
自分を変えるためには、
この作業が必要不可欠だと言えるでしょう。
コーチングにおいてこのことを意識しておかないと、
的外れな問題意識の上に検討を重ねて、
時間を無駄にしてしまうことになり、
あまり成果を得られないまま終わってしまうでしょう。
自己成長を支援するコーチングを実り多きものとするために、
まずは自分を明確に知ってもらうことを意識しましょう。
次回は、自分を知るためにどうしたら良いか、
さらに具体的な方法をご紹介したいと思います。
どうぞ、お楽しみに!